漠然と正しく

I'd rather be vaguely right than precisely wrong.

(私は、正確に誤るよりも漠然と正しくありたい)


むかしむかし、尊敬している大学の先生のエッセイで、
経済学者のケインズのこの言葉を知り、

「なるほど」

と思ったことがあります。

以来、この言葉は僕の座右の銘になっていまして、
仕事でもプライベートでも、やたら重箱の隅をつつくような袋小路に
入りこんで動きがとれなくなったときにお世話になっています。



実ははじめて散財.comをみたときも、この言葉が思い出されました。

ふつ〜の家計簿って、まずほとんど収支が合わないんですね。
ピッタリ数字をあわせるために、とても苦労する。
ポイントで買い物したり、EdySuicaなんかがあったらなおさらです。


数字があったときの達成感は、なんか数学の問題を解いたときの気分と
似たような気分でもあるんですけど、あとからどっとくる疲労感とか
「他にやることもあるのに、こんなことやっている場合じゃないよ」
っていう焦燥感とかもあって
家計簿が続けられない原因のひとつだと思うんです。


つまり、「正確さをめざすと、間違えやすいし手間もかかる」っていうこと。


で、手軽に入力すれば、「漠然と正しく」管理ができる。
そんな家計簿がいいなと思うんですね。

散財.comはまだそこまで達していませんが、その志は近いものがあります。

じゃあ、漠然とわかっていればよいことって何なのか・・・
そもそも「漠然と」しているって、どういうことなのか・・・

そんなことを最近また考えながら、このサービスと向かい合っています。