宮崎に帰省しております

今日から息子をつれて実家の宮崎に帰省しております。

母は元気で、中古のピアノをもらってきて、最近ピアノを習い始めたとか。

市内をドライブしたら、宮崎県庁付近がにぎやかだったので、
県庁と物産館にいってきました。


いやあ、東国原効果はすごいですねえ!


宮崎に小中高とずっと住んでいても、県庁に来たのははじめてかもしれない。

レシートと京都雑感

僕は「事業開発プロデューサー」という肩書きで、
新しい事業の開発・再生をライフワークにしているのですが、
だからといって何でも薄く広く手がけるという意味ではなくて
やっぱり「想い入れ」とか「時間」とか「人(ネットワーク)」とかが集積して
「濃くなってくる」ところが面白くなってきます。


最近の僕にとっては、ひとつは「領収書のデジタル化」であって
とにかく購買情報を、業者が握りこまずに消費者にフィードバックするんだあ〜って
そういうことを言っては、企画を次々に作って社内外あちこちに持ち込んでいます。

まずは医療費控除がもっと簡単にできるようにしたい。
介護用のオムツとか、子供が熱を出したときの保冷財とか、ドラッグストアで買った風邪薬とか。
そういうレシートを積み上げると、2人以上世帯では年間2〜3万円くらいになるんです。
それを除いた医療費がすでに年間10万円に達しているから、ちゃんと申告すれば4千円〜6千円は
還付がもどってくる。

でも細々としたレシートをためて、転記していくってとても大変。
それにどの商品が該当するかなんて、わかりにくいですよね。

だからデジタル化が大事なんです。昨年は僕が立ち上げ(再生)に参加した「散財.com」を
ヘルスケア版として改修し、
領収書情報をデジタル化して送ってくれる企業のご協力もいただいて、
短期間でしたが実験サイトをつくりました

また絶対これ、今度はもっとちゃんとやってみたいと思っています。


さて、そんな取り組みをしていると、これが、結構手ごたえが出てきている。
時々、相手の琴線にふれることもある。
プレゼンの途中で僕自身の目頭が熱くなってくることもある。


だから、きっとこのテーマはモノになります。そう遠くないと思っています。




もうひとつは、京都です。


尊敬する今井賢一先生にお会いできるのは、何より嬉しいし、
一緒に仕事をする人たちが、本当に魅力的なんですよね。


それもあって、ここのところ毎週、京都に行っています。
来週なんか2回、1回は日帰りだけど
もう一回は泊りがけで計3日間行って来ます。


京都はちょうど祇園祭の真っ最中ですが、
残念ながらこれまでも祇園祭時代祭等々、その日に出張していても
見にいけたことがありません。
いつも予定をびっちり入れて京都市内をとびまわっているので、
始発で行って終電で帰ってくるまで、ずっと動きっぱなしです。
そうだ、いちど8/16の物凄く熱い夜に、偶然、五山の送り火をみることができました


泊りがけで行くときは、できるだけ木曜日の夜にしています。
定宿にしているホテルで木曜の夜だけオープンになる、
若い人たちが集まる「おかばあ
というバーに行くのが楽しみです。

とっても気持ちよく飲めるバーです。

さて、そこで知り合った若者から、先日

「明日”詩の会”に来ませんか?」って誘われました。
なんでも一人ひとつづつ、
詩とか絵とか写真とか芸術っぽいものとツマミを持って集まって
みんなでそれらを愛でながら飲む会があるそうです。

東京で同じ話があったら、なんか怪しい宗教団体の勧誘みたいなんだけど、
京都の御所隣のバーでそんなこといわれると、なんかいいなあ!って気持ちになりました。
かつて数百年前に、茶器や掛け軸を持って集まった人たちのように
詩や絵を持ってあつまって語り合うなんて、文化というかロハスというか、素敵じゃあないですか。

ぜひ行きたいと思ったのですが、残念ながら翌日は時間がどうしても合わなかった。

さらにショックだったのは、
詩を書こうと思っても、
最近ビジネスモデルにしか使っていない僕の右脳が、
詩を生み出すことができなかったこと。
「ああ、文学・芸術のセンスがこの20数年で抜け落ちてしまっているんだ」って
シミジミ感じてショックをうけました。

まあ、そんな若者たちとの交流も楽しみながら、京都で仕事をしております。

京都府緊急雇用対策事業が採択され、外国語人材を新規雇用します

このところ、京都での事業企画に取組んでいます。

そのなかで、京都府緊急雇用対策事業として採択いただいたプロジェクトで
来週火曜日より京都のハローワークにて、
東映太秦映画村での事業について新規人材採用について掲示があります。


内容はこんな感じです


=======================
= 京都で外国語を使える人を新規雇用(案内)=

京都の観光(時代劇PR)で外国語(英・中・仏・独・
西・伊・タイ・露・韓)を扱える人材を募集

======================


■業務の趣旨:
「京都ユビキタスミュージアム特区における
時代劇PRのための国際観光人材育成プロジェクト」。
この中で京都の時代劇文化を世界にPRする担当者。

■本件の企画責任者:
京都府緊急雇用対策事業企画の一環
http://www.pref.kyoto.jp/koyokikin/

■採用人数:
10名(中途採用、新規雇用)

■募集期間:
6月30日(予定)から10日間程度。
東映太秦映画村を運営する株式会社東映京都スタジオ
での求人。京都のハローワーク掲示します。)

■回答時期:
上記の締切り(7/10)直後に書類選考、必要があれば面接の上、決定。
必要があれば再募集する。

■資格(採用条件):
英・中・仏・独・西・伊・タイ・露・韓の言語を使える人材。
ここで想定は大学・大学院(外国語系、文系、社会系等)の
学部卒、修士・博士修了者(見込みを含む)。
観光や映像・コンテンツ分野に就業の機会を希望する者。

外国人も可。ただし日本語能力において、日常のコミュニケーションに
加えて京都観光・歴史・時代劇等の理解に支障がないことが必要。
また、就労資格を有すること。

■就業期間:
2009年7月20日(予定)〜2010年3月末まで。
翌年以降(3年まで)継続の可能性あり。

■待遇:
年俸制、月額25万円〜28万円
(税込・社保込・交通費なし、支給額が28万円だと手取りは23万円程度。
但し前年度分が翌年にかかる住民税を除き、所得税社会保険料を引いた額)。

■勤務場所:
主として京都市右京区太秦東映太秦映画村内。
他に旅行会社ビーンズ(株)(南区・東寺の近く)等。

■業務内容:
東映太秦映画村および京都府内での時代劇関連の
国際観光事業を企画開発するため、
英・中・独・仏・西・韓・伊・タイ・露など外国語を
活用した観光支援・翻訳・案内、市場調査、国際通販
およびこれらにかかわるコンテンツ制作を行う。
京都の観光名所(特にロケ地等)や映画文化に精通し、
効率的に海外に情報発信することで
映画村や京都観光事業の相乗効果がでるように戦略を
立案し、実行する。

■詳細:
ハローワークに求人が公開された時点で詳細を
連絡するので、本件に興味を持つ人は事前の問い合わせ先に
ご連絡ください。
形式的にはハローワーク経由の「失業者」雇用事業になるため
求職票をとるなどの準備が必要です。

■連絡先(事前の問い合せ先):
※本事業は株式会社東映京都スタジオを代表として
株式会社インテージビーンズ株式会社/株式会社ウィルコム
の4社の共同事業として行います。
ハローワーク掲示・採用は株式会社東映京都スタジオ
専用の電話・連絡先アドレスを設けて行いますが、
事前の問合わせは以下でも受付けます

株式会社インテージ 事業開発本部
事業開発プロデューサ  春山 祥一
e-mail : haruyama@intage.co.jp

アゴラ・シンポジウムに参加して(2)

アゴラ・シンポジウムから一週間。

わすれないうちに考えたことを書き連ねると・・・


1.「起業」の扱いについての違和感を感じる自分

  シンポジウムの場では池田さんと参加者から、「起業」への期待が
  熱く語られていたのだけど、それを醒めた目でみてしまう自分がいることを発見。


  最近思うのです。日本ではベンチャー企業もVCも、
  デスバレーが深く長くなることに耐えられないんじゃないかって。

  
  だからどうしても、ベンチャーはすぐ売上を上げようとするし、
  VCはハンズオンなんかポーズだけで、
  定期預金のようにお金がもどってくることを気にする。
  こんな環境では、技術系ベンチャーはもちろん、
  グローバルに伍してやっていこうというベンチャーは生まれにくい。
  黒字化にこだわるほど、ほとんどが「健全な」零細企業になっちゃう。

  だから、日本では「起業」は、ベンチャーのつもりの会社でも、
  コンサルタントの一人事務所やラーメン屋の独立とさして変わりはない。
  要は本来は自己資金ではじめるべき、「誰でもできる」行為なんです。

  この「零細企業への道」をたどるか、
  グローバルなベンチャー起業へと成長するかの違いは、なんだろう?


  なんとなく「デスバレーが深さと長さ」に経営者も投資家も耐えられる
  企業かどうかなんだろうな〜って思うのです。

  でも、そういう視点で話をしていたのは、西和彦さんだけだったかも
  しれない。

  そうすると、今回のアゴラ・シンポジウムからはじまるらしい「企業塾」は、
  残念ながらこのままだと零細企業を大量生産しちゃいそうだな。

  かつてのビットバレーより年齢層が上がっている分、
  「オジサンビットバレー
  という感じになってしまうのかな・・・と思ったのでした。
  


2.「世代間格差」へのソリューションがなかったぞ!

  今回のアゴラシンポジウムでは、不況脱出のために「起業」とともに
  「雇用改革」(といったらいいのかな?)に強く触れようとしたらしいの
  ですが、池田さんもパネリストの城さんも、なんかキレがよくなかったです。

  1万円払って参加する人たちが聴衆だったからかな。

  僕は、「素人の乱」とかを陰ながら応援していて
  梅田さんのいう「社会の力と自分の力」の「自分の力」を若い人たち
  増幅させる機会を、残りの僕の人生をつかってつくっていきたいな〜と
  思っています。そういう意味でソリューションをいつも探索しているのだけど
  なあんだっていう感じではありました。







  

アゴラ・シンポジウムに参加して(1)

5/30に神田で開催された、「アゴラ・シンポジウム」に参加してきました。

3月のJTPAカンファレンスでナマ梅田さんに会いに行ったので、今度はナマ池田さんを見に行こうと。


パネリストに西和彦さん、池尾和人先生、そしてGoogle名誉会長の村上さんが出演されるのも魅力的でした。



特に西さんは、直接会ったことはないのですが、僕が12年間勤めた興銀では、なにしろアスキーも西さんも有名でした。独身寮でとてもお世話になった先輩がアスキーを担当されていたのですが、西さんから週末でも寮に電話がかかってくる。まだ携帯電話が普及する前の時代です。


それにしても独身寮ですよ!独身寮の代表電話に、あのアスキーの西さんが電話かけてくるんです。


それだけじゃあない。西さんは夜中でも行員通用門から、「よっ!」て守衛さんに挨拶して銀行の中に入ってくるんだそうです。古き良き時代とはいえ、僕が入行した頃(1990年)にすでにアスキーへの貸出の一本一本は、生半可なことでは継続の決裁が通らない、のるかそるかの次元になっていましたから、守衛さんも顔なじみになるほどに何度も呼び出されていたのでしょう。役員の一人がハンコを押すことをサボタージュしたため、先輩は辞表をたたきつけて雪山に篭り、慌てた周囲がとりなして稟議が決裁されたという話も聞きました。


ただ、ふつうに銀行の視点からみると間違いなく「困ったチャン」だったアスキーにも西さんに対しても、興銀内ではなんというか、なんとかして応援してやろうって雰囲気があったように思います。独身寮でも、100万円をかるく超える当時のMacを揃えている先輩が何人かいて、個人にコンピュータが普及していく将来を熱く語っていました。僕もその影響をうけて、先日クローズした秋葉原ラオックスコンピュータ館がオープンしたばかりのときに、ボーナスをはたいて初めてのPC(LC575)を買ったのです。西さんの魅力とその数々の奇行、そして苦労してアスキーを支えた興銀のエピソードは、ITというまだどうなるかわからない産業への期待をこめて社内で語られていました。


あれからもう20年弱たつのですけどね。そんなことを思い出しながらナマ西さんの話を聞きまして、いや〜ほんと!面白かったしインパクトありました。思っていた以上に実物はジャーナリスティックだった池田さんと対極(池田さんも魅力的でしたが)というか、なんともいい味の話をきけました。元気が出るというか、相手の心に灯をともすことがうまい人だなあ、「ジジ殺し」とはよくいったものだと妙なことに感心していました。


なんだかいきなり話がそれてしまっております。もう遅いので明日書きたします

息子が少年野球をはじめて

小学生の息子が今年の1月末から少年野球を始めました。



実はその1年前から彼は、「野球がやりたい!」と言い出していたけれども、僕も妻も強く反対していたのです。というのも練習が土日祝日と水曜日の朝練。せっかく5歳から続けていた棋院の囲碁教室にも行けなくなってしまうし、そもそも家族で過ごす週末がなくなってしまう。

それだけではなくて、子供だけを送り込めばいいというわけではないらしい。親の協力が必須ということもあって、母親は「お当番」。父親はコーチや車を出したり、もろもろ、かなり拘束されてしまう。それが理由でやめてしまった親子の話を聞いていて、妻はすっかり野球には批判的になってしまったのです。


ただ、それでもどうしても野球をしたいと息子がねばるので、僕は折れてしまいました。
妻は今でも大反対。「それならすべてアナタの負担でやって!」と言い放たれて、最近夫婦仲が悪いこともあって(苦笑)、こちらも売り言葉に買い言葉で、「じゃあやってやろうじゃあないか!」ということで、「協力できるのは父親だけですが、半分でもいいですか?」とクラブに打診しました。どうも半分というわけにはいかないらしく、子供と一緒に参加する「コーチ」と輪番制の「お当番」を兼ね、息子と自分の毎回の弁当などをすべて用意してサポートしております。なんだかんだ4ヶ月。なんとか時々バテながらも続いております。


もちろんグラブからユニフォームまで一式は、僕の分も含めて小遣いから負担することに。

実際に買いに行って驚いたのは、神保町のスポーツ店の中で、野球道具を扱っているのはどうもMIZUNO1店舗だけみたい。少子化の時代とはいえ、ここまで凋落したのかと感慨に浸りました。一方で、いかに自分が野球を知らないかも実感することに。たまたまなれない店員だったらしく、もっと慣れない客である僕らとのコミュニケーションの結果、リトル用(少年硬式)を一式買ってしまいました。グラブもバットも「すっごく高いなあ〜!」と感心しながら。帰宅して参加する野球クラブのHPを見たら「軟式」だって。


「おいおい息子よ、おまえは軟式と硬式の区別もつかねえのか!」


ってこぼしたら、


「パパだってわかんなかったじゃあないか、僕が学校の校庭開放で遊んでいるハンドベースボールからみれば、どっちのボールだって堅いんだ!」

って反論されて、まあ確かにそうだなと。MIZUNOに電話したら、むこうが「クラブの名前まで聞いていながら、何を取り違えてしまったのかすみません!」とえらく恐縮して、全部交換してくれました。丁寧な応対の上、金額も半分くらいになって、こちらのほうが恐縮するくらいでありました。神保町のエスポートミズノの皆さん、今後ともどうぞよろしくお願いしますです。はい。


おかげでリトルと少年野球の区別もつくようになりまして、野球のユニフォームの着方、特にあのよくわからないストッキングの履き方も自らおぼえることになりました。40歳を超えると、行動半径も限られてくるせいか、だいたい世の中で触れる情報で新出のものはなくなってきているのだけど、野球に関してはいかに自分が何も知らなかったかを日々知ることに。まあコーチとはいっても、ユニフォームを着た父親が子供たちのそばをうろうろしているだけなのですが、週末の貴重な時間を息子への奉仕でつぶす以上、やるからにはなんらか前向きな要素を見つけようと思いながら関わっております。


なにしろ息子が、下手くそながらも楽しそうなので。2軍の補欠で、下級生でももっと上手な子供もいるのだけれど、それでもメゲないで、一生懸命にやっている。



しばらくして気づいたのは、


「そうか、少年野球とは“習い事”ではないんだ!」


ということ。とにかく、練習の時間が空けば、グラウンドがとれればいつでもやるし、時間も目いっぱいつかう。だから時間も頻繁に変更になったり延長したりします。雨が降ると休みにならざるをえないから、朝の集合時間の20〜30分前までいつもHPで今日あるかどうかを確認しないといけない。はじめはそれがとても迷惑で、勘弁してくれという感じでした。息子が入部する前にやめちゃった親子と同じことを僕も思ったのでありました。

しかし、しばらくコーチとして見ていたら子供たちがグングン上手になってきた。はじめはちょうど6年生や塾で辞めた部員と新しい部員との入れ替えの時期だったこともあってか、まあドングリの背比べで、試合もあっちでエラー、こっちで暴投って感じで、間延びしていたのだけど、連休を過ぎたあたりからそれなりにサマになってきた。



「ああそうか!練習時間と上達は比例するんだ。」



だから、とにかく練習時間を意識的に確保しようとしているんだ。ヒマさえあれば、場所さえ空けばいつでも練習をしよう、試合をしようと監督や親は一生懸命サポートしているんだ・・・と理解したのでありました。基本は親も子も、野球が好きで、少しでも上手になりたいと思っている人たちのコミュニティなんだと。で、実際におそらく地域の少年野球クラブの中で一番練習をしているこのクラブは、毎年それなりに強いのです。試合でも最近はなかなかの勝率をキープしている。

勝てば面白い。応援しているだけでも面白いけど、ちょっとでも試合に出してもらえればなおさら。


ということで、週末や祝日がほぼつぶれてしまうことはとても痛いのですが、そのあたりはマイペースで対応しつつも、息子とクラブを引き続き応援しようと思っております。



それにしても、

「練習時間と上達は比例する」

っていう当たり前のことに気づいて感心する僕って、なんなんだろう?

十分条件はデザインするもの

JTPA SVC2009報告会は大変有意義でした。

若い人たちと議論して、僕もとても刺激をうけた。

そのなかで、ふと「なるほど」と悟ったのは


「必要条件を積み上げても 十分条件を満たしはしない


 十分条件はデザインするものだ」

ということ。



シリコンバレーに行きたいか?厳しくも自由な環境で、あの青い空の下で働きたいか?」

って参加者はみんな突きつけられて、「いや僕は日本でがんばる」って言える人はそれでいいけれど。
「行きたい!働きたい」って言いながらも、「でも僕にはこれも足りない、あれもやらなければ・・・」ってあれこれ列挙して、「もっと他に足りないところ、もれていることはありませんか?」って探して回っている人たちが結構多かった。



でもね。オジサンは知っているのだよ。

こんな確たる答えのない課題に、「必要十分条件」は決してないことを。
英語ができなきゃとか、留学をしなきゃとか、留学でもスタンフォードでなきゃとか、MBAがないといけないとか、プログラミングスキルがもっと高くならないと・・・etc. そんな「必要条件」をいくら積み上げたって、きっと君たちはシリコンバレーには行けないよ。梅田さんのいう「時代の力」が衰弱した今は、いくら必要条件を積み上げても十分条件を満たすことは至難のわざなのだから。


たぶん、希望を満たすための十分条件は、自らがデザインするしかない。


極端にいえば、たとえばApple本社で働きたかったら、Steve Jobsがウンといえば十分条件を満たすってこと。Jobsまでいかなくても、誰かがおいでって言えば入社できるはずなんだ。つまり、ミクロなチャンスにターゲットを定めて、goal seek の発想でデザインしたほうがいい。そう考えると、先に十分条件をデザインして入社してしまって、クビになる前までに必要条件を満たしちゃうって手だってある。

そのための「自分の力」を増幅させるツールは、今は誰でも使える状態にある。
もちろんfacebookやlinkedinが新鮮に思えるのもあと1〜2年くらいかな。誰もが使い始めると効果は薄くなる。なぜなら人間の関心や注意力、時間は有限だから。ITが高度化すると、ボトルネックは人間や組織になる。でもそのころはまた新しい増幅装置が登場するはず。それをすぐ使いこなしてエッジのたった人たちにリーチを届かせることはもっと容易になるだろう。そしてミクロなチャンスはどの時代にも、どんな分野にも必ずある程度は存在する。

だからもしそこで、拙速にミクロなチャンスを拾って挫折しても、学ぶことは何もやらないより大きいはず。悶々と必要条件をど〜でもよいものまで探し回っているよりも、何より時間のロスにならない。


年をとると時間がほんとうに足らないと思う。

そんなことを帰り道々思った会だった。

う〜む、やっぱオジサンモードに浸かってしまっているかな。